白内障の手術をしたあと、世界がピカピカと見えるようになりました。
空が綺麗! 雲もくっきり見える!
病院の待合室のテレビ画面まで、はっきりと見えるのです。
それだけでも十分にびっくりしたのですが、 実は、私が最も驚いたのは、それとは別のことでした。
それは 人の顔が良く見えること!
手術が済んだ帰り道、夫とスーパーに寄りました。
レジに並んでいた時のことです。
夫が財布の中をごそごそ探していて、なかなかお金を出せませんでした。
その時私は、なにげなく店員さんの顔を見ました。
スーパーの店員さんは、仕事中たいてい落ち着いた顔をしていますよね。
でも、その時は いつものような顔ではなく、何かを考えているような表情に思えたのです。
でも、それが何を思っての表情なのかは はっきりとは分かりませんでした。
ただ私は
「あれ?この人、何か考えている」
そんな感じがしたのです。
そこで私は、思わず店員さんにこう言っていました。
「つい最近までクレジットカードを使っていたのですが、何度か不正使用されたことがあって、この間から現金で払うようにしたんです」
特に言う必要もないことだったのでしょうが、なんとなく、そんな言葉が出てしまいました。
スーパーを出て車に乗った時、夫が私に聞いてきました。
「どうして、あんなこと言ったの?」
私は、「店員さんが、ちょっと不思議そうな顔をして貴方を見ていたから」
すると、夫は、「そんなこと、今まで言ったことないのに」
その時、私が感じたのは、「あれ?」
今まで私は、 こういう場合に、何かを気づくことがあったんだろうか?
それまで私は、長い間強い近視でした。
人と話す時も、 今から思えば、 相手の表情をちゃんと見ていませんでした。
なんとなく 相手の顔の向きを見て話をしていただけだったように思います。
でも、今は違うのです。
人の表情が良く見える!
それで、 その人が何を思っているのか、何を感じているのか、 自然に伝わってくるのです。
その時、ふと頭に浮かんだ思いがありました。
「今まで私、いったい何を見てきたんだろう?」
白内障の手術後、 見ている世界がぱっと明るくなりました。
でも私にとって一番大きな変化は、 景色や風景ではありません。
それは、人の顔が良く見えるようになったこと。
それが、 私には一番大きな出来事だったような気がします。
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