白内障の手術をしてから、 世界がずいぶんはっきり見えるようになりました。
空も雲もきれい! 景色もくっきり!
それだけでも十分に驚きだったのですが、 もうひとつ、思いがけないことがありました。
人の顔が、良く見えるようになったことです。
ある日、家で夫の顔を見て、ふと思ったことがあります。
「あ、この人、やっぱりとても繊細な人だったんだ」
こんなことを思ったのです。
元々、私は夫を繊細な神経の持ち主で、細かな事に良く気づく人だな」と思っていましたが、
長く一緒に生活しているうちに、 いつの間にか
「この人はぶっきらぼうな人なんだ」と思うようになってきていました。
でも、手術のあと 改めて夫の顔の表情を見てみると違っていました。
昔感じていたあの表情が 今もそのまま残っているように見えたのです。
そこで私は、ふとこんな事を思いました。
「もしかしたら私、 この人のことを ちゃんと見てこなかったのかもしれない」
もちろん、そんなことは 夫に告げませんでした。
言えば、きっと 気を使わせてしまうと思ったからです。
でも、それからというもの、 私の夫への言い方や接し方が 少し変わってきたような気がするのです。
白内障の手術をして、 世界は明るく見えるようになりました。
でも私にとって一番大きかったのは、 景色の変化ではありませんでした。
人の顔が見えるようになったこと。 それが、私にとって一番大きな出来事だったのかもしれません。
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